1歳児から2歳児
歩行の開始をはじめ、走る、階段を上がる、両足で跳ぶなど、徐々に基本的な運動機能が発達し、自分の体を思うように動かすことができるようになってくる。生活習慣においても、手を使ってできることが増え、身の回りのことを自分でしようとする。
言葉の発達においては、言葉の理解が進み、自分の意思を親しい大人に伝えたいという欲求も高まる。指差し、身振り、片言などを盛んに使い、応答的な大人とのやり取りを重ねる中で、この時期の終わり頃には、自分のしたいこと、してほしいことを言葉で表出できるようになる。
玩具等を実物に見立てるなどの象徴機能が発達し、言葉を交わす喜びを感じながら、大人と一緒に簡単なごっこ遊びを楽しむようにもなる。
自我が芽生え、1歳半ば頃から強く自己主張することも多くなる。自分の思いや欲求を主張し、受け止めてもらう経験を重ねることで、他者を受け入れることができ始める。また、友達や周囲の人への興味や関心も高まり、自発的に働き掛けていくようにもなる。園児同士の関わりが徐々に育まれていく時期である。
一方で、自分の思うとおりにはできずもどかしい思いをしたり、寂しさや甘えたい気持ちが強くなって不安定になったりと、気持ちが揺れ動くこともある。園児のまだ十分には言葉にならない様々な思いを丁寧に汲み取り、受け入れつつ、園児の「自分でしたい」という思いや願いを尊重して、その発達や生活の自立を温かく見守り支えていくことが求められる。(教育保育要領より)